安全の手引き

 

 

平成28年1月1日
在マラウイ日本国大使館
警備・領事班

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目次

 

I.  序言

II.  防犯の手引き

  1. 防犯の基本的な心構え
  2. マラウイの犯罪事情
  3. 各種防犯対策
  4. 犯罪に遭った時
  5. 交通事故に遭った時
  6. 怪我・病気の時

III.  在留邦人用緊急事態対処マニュアル  

 

   別添:緊急事態に備えてのチェックリスト

 

IV.  結語

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Ⅰ.序 言


近年マラウイでは、経済成長に伴い国内の収入格差が広がり、極貧層の増加に加え、多数の失業者の発生、国外からの不法入国者の流入、容易な銃器の流通により、窃盗、置き引き、ひったくり等の軽犯罪はもとより、カージャックや強盗等、組織的な凶悪犯罪が昼夜を問わず日常的に発生しているのが現状です。平成23年7月には外貨不足による燃料不足を背景に市民団体による大規模デモが発生し、死者20名を出す事態となりました。また、2012年5月に行われた当国通貨(マラウイクワチャ)の自由化(変動相場制への移行)により、国内の物価が急上昇(2013年のインフレ率27.3%、2014年23.8%、2015年21.8%)しており、カージャックや強盗などの事件が増加し、治安状況は悪化の一途を辿っています。しかし、現状では治安維持や防犯の全てを警察に頼ることは望めませんので、私たち在留邦人は、基本的に自らの安全を自らの手で守らなければなりません。平素からの心掛けの如何によっては危険の度合いをかなり軽減することが可能です。
以下、在留邦人の皆様の防犯上・危機管理上多少なりともお役に立つであろう事項を記しましたので、ご参考にして頂ければ幸いです。

 

Ⅱ.防 犯 の 手 引 き


1.防犯の基本的な心構え

 

防犯の大原則
自分の身は自分で守る!!
(人のせいにしない。人を頼らない。周りの人は助けてくれない。)

 

●防犯の基本姿勢
一、危険な国に居ることを自覚する。
  そして常に臆病者になる。
(勇気と無謀を取り間違えない。海外生活に慣れは禁物です。防犯行動・知識を習得すること及び常に予期しつつ行動し、防犯行動を確実に行うことが大事)

二、危険な地域に立ち入らない。
  危険な時間に出歩かない。
  貴重品を持ち歩かない。

    (予防こそが最大の危機管理)  

 

2.マラウイの犯罪事情

 

● 拳銃等、違法銃器が多く出回り、リロングウェ市内でも銃器を使用した組織的な凶悪犯罪が日々発生している状況です。

 

● スリ、ひったくり、置き引き等の軽犯罪は油断すれば、何時でも何処でも誰でも被害に遭う恐れがあり、特に注意が必要です。

 

● 危険地域
①自宅門前
②マーケット
③銀行からの帰り道
④貧困層居住地域
⑤人混み、極端に人通りの少ない場所
⑥ラウンドアバウト(交差点)

 

● 危険時間帯
一日中!夜間は当然多いが、16時から19時の夕方、午前2時から5時の深夜が比較的多い。

 

● マラウイで非常に多い犯罪
①カージャック
自宅門前で待ち伏せされ又は勤務先、銀行等から尾行され、自宅門前で停車した直後に襲撃される。また、ラウンドアバウトや交差点での信号待ちなどの際に停車中のドアを開けられ、バッグなどの所持品を強奪される。欧米人が自宅門前で脚に発砲を受けるといった事件も発生しています。
②空き巣・強盗団(10人以上)による住居侵入強盗
就寝時または長期不在時、扉の鍵を壊す、窓ガラスを割る、バーグラーバー(鉄格子)を破壊する等の方法で侵入、現金、旅券、パソコン等の貴重品を盗む。長期不在になる旨を使用人や警備員へ伝えてしまうと、犯人を手引きする可能性があるため、注意が必要である。
③スリ・置き引き
レストラン等で荷物を椅子の背もたれに掛けたり、足下や体と背もたれの間に置いた際に盗られたり、ホテルや空港のチェックイン時等に自分の死角に荷物を置いた時に置き引きに遭う。
④乗車時、開いた窓からのひったくり
バス乗車時に信号等で停車している間、開いた窓から貴重品を盗られる。特にミニバス乗車時、膝の上に置いた荷物が窓越しに盗られたり、居眠りをしている隙に携帯電話やデジタルカメラを盗られる事件が頻発している。
⑤タクシーでの乗り込み強盗
乗り合いが多いマラウイのタクシーは、途中から乗り込んできた客(強盗)が運転手や客に銃を突き付け、所持品を強奪する事件が発生。
⑥路上強盗
たとえ昼間でも、人通りの少ない場所や人混みの中では歩行中に強盗に遭う可能性が高い。時として集団に囲まれ襲われることもある。
⑦金融関連
銀行でもお札の真贋を確認していないため、時として偽札が混入することがある。その他、銀行員による銀行口座の不正引き落とし、カードの二重引き落とし等様々。銀行からの帰りを尾行され、襲撃される事案も発生している。

 

3.各種防犯対策


まず、防犯のテクニックを知ることが大切。
そして、これを実行すること。(面倒くさがらない!

 

その1 住居の選定

  • 泥棒の立場になって考える。(泥棒しやすい場所や家は避ける)
  • 立地条件、住居の造り、家主の人柄等を総合的に判断。時間をかけて、じっくりと。

 立地条件(場所)

  1. 治安の悪い地域の近くは避ける。(危険地帯を通らなければならない地域も避ける)
  2. 大きな通りから遠く、自宅までの道が狭く、夜間暗い地域を通らなければならない場所は避ける。
  3. 家の先が袋小路で行き止まりになっている場所は避ける。
  4. 整備の行き届いていない家やゴミが多い地域は避ける。
  5. 周囲の家も一戸建てで頑丈かつ外壁の高い住宅が望ましい。(隣や裏側の敷地が空き家、空き地等不特定多数の人が出入りできる場所は避ける。

 住居の造り

  1. 最低限2m程度の高さの外壁及び頑丈な門がある家を選ぶ。(外壁は内部が見えるような柵状は好ましくない。不在状況等を探られて空き巣の標的になりやすい。)
  2. 全ての窓にはバーグラーバー、全てのドアにはグリルドアが設置されていること。
  3. 駐車場は敷地内にあること。屋根付き、ゲート付きがより良い。
  4. 敷地内及び正門前の照明、防火設備、避難設備、防犯設備等、必要な設備が完備されていること、また設備の増設が可能であること。 (必要な防犯設備の詳細は侵入強盗対策を参照)         

 家主の人柄等

  1. 住居防犯に関心が高く警備対策に積極的か。
  2. 近所の評判、不動産業者、他のテナント等からの評判を参考にする。(解約時に、契約書の解釈等でトラブルが発生する場合がある。)

                     
その2 使用人の雇用

 

 雇用時の大前提

  • 使用人を100%信用しない。
  • 契約書を締結し雇用する。

 契約時の注意事項

  • 解雇する際に、解雇条件や退職金等で訴訟問題にまで発展するケースもあるため、契約時の契約書作成には最善の注意を払う。(使用人の過失で解雇・減給等の処分をする場合の条件や、退職金の有無等を明確に契約書に記し、必ずサインさせる。)
    必ず3ヶ月程度の試用期間(仮採用期間)を設け、その後正式採用する。(この場合も契約書を作成し、試用期間後に不採用とする場合の条件や、退職金の有無等を明確に記す。不採用時に退職金等を多額に要求される場合がある。)

 使用人の身元を確認

  • 必ず顔写真を撮っておく。使用人が悪事を働いた場合すぐに警察に提出できるように保管する。
    本人の同意を得て犯罪歴等を警察に照会するとともに、健康診断を受けさせてから雇用すると安心。

 使用人との接し方

  • 使用人が家財道具や貴重品を窃盗したり、犯罪者を手引きするケースが多いため
    1. 常に使用人の言動を見極める。
    2. 普段からカギや現金、銀行等の明細書等を放置したり、自分や家族の行動予定を話したりしない。防犯意識が高い人だと思わせる。
    3. 友達感覚でのつきあいは慎む。ケジメをつける。
    4. 電話や来客時の応対を指導する。(電話では相手に名前や個人情報を勝手に教えない、来客時は使用人の勝手な判断で敷地内に入れさせない。)
    5. その他、衛生上の観点から、常に清潔を保たせる。

 

その3 侵入強盗対策

 

区分

防犯行動の基本

自宅のリスク評価

自宅の防犯対策の脆弱性の発見・処置(下記事項等を参考に分析)

屋外の対策

ガードマンの指導

●ガードマンを信用しない。常にガードマンの能力・性格・言動に注意し、怪しい場合は躊躇なく警備会社に交替を要請する。

●ガードマンの職務規則・任務を明文化して、これを徹底する。

●ガードマンは門の外に勝手に出ないように指導する。必ず門の内側で立哨させる。(賊に襲われる、利用される。門の施錠が未実施であることを賊に悟られる。)

●当地は、警察官の制服や警備員の制服・偽造身分証は一般に出回っており、警察官や警備員の緊急増援等を装って侵入を働く犯罪者が少なくない。また電力会社社員や水道の検針員を装う犯罪者もいることから、訪問客来訪時は、小窓で人物確認及び訪問目的等の確認を確実に行わせ、家人の許可をとった後に開門させる。このため日頃から訪問客、警察及び警備員の緊急増援等の来訪時の対処要領を指導することが重要である。また不特定多数が出入する集合住宅のガードマンに対する指導は、特に重要である。

●家人の帰宅時、特に夜間、雨等の視界不良時における迅速な識別・開門要領を徹底。(クラクション等による合図、携帯電話で事前連絡)

●夜間は頻繁に巡回をさせる。(居眠り防止、兆候発見等)

ガードハウスの      物的対策

●パニックボタン、家人との連絡用インターホンを設置

●テレビ・ラジオ等を置かない、聞かせない。(兆候発見の最重要器官である聴覚が鈍る。)

●確認用小窓を設置する。(インターホンのみでは人物を確認することが困難)

その他

●防犯灯の設置(敷地内・外)、警備犬の配置。周囲の家屋との調和(目立たない)。エレクトリックフェンス、ブレードワイヤー等の越壁防止の処置

●自宅の鍵は自分で携帯(植木鉢等に隠さない)。

屋内の対策

物的対策

●定期的な警備機器の点検・整備(稼働状況、設置場所の確認、電池交換等)

●窓・扉を常に施錠する。(常識であるが、常識なだけに忘れがちとなる。)

●ガードハウスとの連絡用電話の設置。パニックボタンの設置。

●全てのドアにグリルドア、窓にバーグラーバーの設置(家の内側に設置)(鉄製の格子型が頑丈)

●窓際に貴重品を置かない(犯人はバーグラーバーの隙間から手を入れて窃盗する。特に外壁の無い住居や集合住宅は窓際の貴重品が目立ち、標的になり易い。)

使用人

●使用人に鍵を渡さない。鍵を放置しない。貴重品置き場及び鍵保管室には使用人を入れない、場所を教えない、常時施錠する。

●現金、銀行の明細書等を放置しない。使用人に見られないように注意する。

その他

●長期不在時は、信用のおける知人に貴重品を預ける。

自衛対処

全般

●対処は、犯人が銃を所持していることを前提に行う。絶対に抵抗しない。

賊が侵入した場合

●犯人に見つからないように隠れる。安全な部屋への退避・施錠。余裕が有れば有音・無音のパニックボタンの押下及び警察への連絡。(TEL:997or990)

賊と接した場合

●犯人を刺激しない。(大声、挑発的な態度・言葉、急な動作、手のひらを隠したり、手のひらを内側に向ける行為、顔をまじまじと見る)絶対に抵抗しない。

 

その4 スリ・ひったくり対策

 

区分

防犯行動の基本

共通事項

外出先

●警備員が配置されている場所でも安心しない。

●ストリート・チルドレンの多い場所・地域は避ける。

●暗狭な路地での行動は避ける。室内の暗い商店は避ける。

●事前に最寄り警察署等の緊急駆け込み先等を確認しておく。

●店内が異常に混んでいる時は、組織的なスリ集団が存在する可能性が高い。

●無意味に立っている人が多い地域は避ける。(組織的スリ集団が存在する可能性が高い。)

外出時間

●昼間でも安心しない。スリ・ひったくり犯罪は、昼間が最も発生件数が多い。

●夕方(17時)以降は、なるべく出歩かない(暗くなると、対処も困難になる。)

●時間に余裕を持った行動を取る。(急いでいる時は、警戒心が無くなり、犯罪者もこれを知っているため、急いでいる者はターゲットになり易い。)

同行者

●複数で行動する。状況により、使用人等を自分の後方において、背後の死角をカバーさせる。(犯罪者は主として後方に存在する場合が多い。)

服装・携行品

●不要な貴重品は身につけない、所持しない。(アクセサリー、旅券、カード等)

●ウエストポーチやリュックには貴重品を入れない

●衣服の後部ポケットには貴重品を入れない。(肌が触れあうほど混んでいる時や、商品を選んでいる時や、店員と交渉している時は、後方に対して無警戒となる。)

●所持品は、盗まれることを前提に準備する。(必要最小限の現金等の所持)

やむを得ずバック等を所持している場合

●バック等は、なるべく身体の中央に頑丈に保持する。(他人とぶつかったら心理的に相手の表情に意識が集中し、お互い謝意の会話が続くが、その間は、逆方向に対して無警戒となってしまう。)

●バックは、全体が隙間なく口の閉じる物にする。

●バック等は、常に腕、手等で所持する。たとえ身体に接触する程の位置に置いたとしても、商品等に一瞬視線を移した瞬間に盗られる。所持品は視野の範囲内に置く。

●車道側にバックを所持しない。(車や、オートバイ等でひったくられる。)

●タスキガケで車道側にバックを所持するとオートバイでひったくられる際、ひきずられる。

その他

●多数の人と擦れ違う時及び同一方向に進行する時は特に注意し、常に後方及び周囲を警戒する。

携帯電話

●携帯電話を人前で出さない。(存在を暴露する。またターゲットとなる。)

●歩行中に使用しない。(周囲に対し無警戒となる。犯罪者にとって絶好のタイミング)

●人前でやむを得ず着信する場合は、壁に背中を接して着信、会話する。

バス乗車間

●バス停で待つ間は、背を壁に接する。

●乗車間は寝ない。膝の上に置いた荷物は、開いた窓から強奪されないように注意する。

レストラン

●脱いだ上着には貴重品を入れたままにしない。

●荷物を椅子の下(足下等)、腰の後、椅子の背もたれ等にかけない。

●ビュッフェ形式で食事の際は、貴重品等を席に残したまま席を立たない。

 

 

その5 車両運転時の防犯対策
☆車に乗ったらまずは必ずドアロックをするクセをつける

 

1.犯人は、車内の貴重品を目にすればどんな手段を使ってでも(ガラスを割る、ドアをこじ開ける等)盗もうとするので、相手をその気にさせない工夫が必要

2.駐車時の盗難及びカージャック犯罪(自宅門前、信号機、ラウンドアバウト等での停車時、襲撃して車両を強奪する)による車両強盗は当地で頻発している。

区分

対   策

保安備品の設置・整備

ガス欠、故障等を起こさぬよう、普段から車両の整備を万全にする。(危険な時期・場所で故障により停車・下車を余儀なくされる事態を避ける。)

連絡手段(携帯電話、無線機等)及び非常時の連絡先リストの常時車内保管

ハンドルロックバー、カーアラーム、アラーム設置のステッカー等、複数かつ外から見える防犯設備(犯人をその気にさせない)

自宅門自動開閉リモートコントローラー、地図、懐中電灯、燃料(半分になったら満タンに)、運転手以外の者が後方を確認できるバックミラー等

乗車時の全般事項

安全運転及び交通規則の遵守に心がける。(現地の人をはねたことにより集団で暴行されるといった例がある。)

乗車直前は、周囲に不審者(車)がいないか点検。乗車直後は速やかにドアロック

下車直前は周囲に不審者(車)の存在をまず点検、複数の防犯対策を講ずる。

行動のパターン化を排除(複数の経路をランダムに使用)

ダッシュボード等、車内の見えるところに登録書類やカメラ等の貴重品を放置しない。(犯人をその気にさせないことが最も重要)

貴重品の入った荷物は、トランク又は足下に目立たないように置く。さらにカバー等で覆い、その存在を隠す。

停車時

自宅門前、信号機、ラウンドアバウト等で停車する場合は、カージャックによる車両強盗に特に注意する。

緊急時に回避できるよう、信号等に停車時は前車との車間距離を十分に開けて停車

通行人に窓を叩かれても、売り子でも絶対に窓を開けない。目を合わせない

警察に免許証の提示を求められても窓越しに見せる。窓を開けない。

駐車時

マーケット等、治安の悪い場所や、警備員のいない駐車場では駐車しない。警備員がいるところでも安心しない。(警備員がいても必ず複数の防犯処置を講ずる)

窓を閉める。ドアロックをする。外から見える複数の盗難防止対策を併用する。(犯人をその気にさせないことが重要)

危険場所

夜間のガソリン給油は避ける。ガソリンスタンドが武装強盗の対象になる確率が高い。

デモ会場、集会等、人混みの多い場所の通行を避ける。(暴徒から投石を受けたり暴行される危険性がある。)

自宅門前、ラウンドアバウト、信号機、あぜ道等は、武装強盗によるカージャック要注意地点(前後をブロックし、銃を突き付けて、車両を強奪する)

危険時期

クリスマスを含む年末年始、スポーツ等の国際試合等がある時期は一般的に交通事故や犯罪が多くなる(国民が興奮や飲酒等により理性を失う。時として暴徒化する。)

夜間は危険。信号機が赤でも危険を感じる場合は安全を確認して前進する。夜間の長距離移動は避ける。故障することを想定し、明るく人通りの多い道を走行する。

銀行から帰る時は、追尾する車両がないか常に後方を確認し、特に自宅門前でのカージャックに注意する。

故障・事故発生時

『オイルが漏れている』と言ってきたり、わざとぶつけて、相手に下車させ強盗する手口があるので、事故や故障等により下車する前に知人に連絡し、明るい安全な場所まで自走する。状況により知人の応援が到着するまで下車しない。又、故障車を見かけても、助けを求められても止まらない。

まず、警察又は大使館等に連絡、特に危険な時期・場所では応援を待つ。(緊急回避で現場から立ち去る場合、警察への通報事実を残すため携帯電話等で送信記録を作っておく。大使館へ連絡することも可。この場合、館員が警察へ通報する。)

相手が怪我をした場合、人命救助を第一とするも、相手及び相手側の関係者が感情的になってきた場合又はそれが予想される場合は、車内に退避。状況により警察署等安全な場所まで自走する。

運転手

運転手にガードマンとしての自覚をさせる。常に車の近くにいるように指導(運転手が近くにいない場合は異変があったとして警戒する。)

防犯について指導を徹底。非常時の合図、尾行されている場合の行動方針等について指導

カージャック対策

コツ:自宅200m前から極端に速度を落とし自宅に接近(脇道等の離脱経路が確保出来る場合や、警察署の前等、前方をブロックされる危険性の少ない場合。)することにより、後方の車両に追い越させ、不審な尾行車両の発見を容易するとともに、門前の不審者(車)の有無を時間をかけて確認。あるいはラウンドアバウトを周回する等の手段も有効。

不審者(車)を発見した場合は、警備員に開門の指示をすることなく、そのまま警察署に駆け込む。

強盗遭遇時

抵抗しない。シートベルトを外したり、ポケットから財布を取り出すといった行為は、銃を取り出す行為と間違われるため絶対にしない。

 

その6 自宅門前カージャック対策

 

● 自宅門前カージャック犯罪とは、自宅門前で車両が停止した瞬間に、門前に待ち伏せていた強盗又は車両を尾行してきた強盗がドライバーに小銃等を突き付け、車両や金品を強奪するもの。夕方以降に多く発生している。主として次の二つの形態がある。
1.自宅門前での待ち伏せ型
2.会社や銀行等からの尾行型(自宅門前や信号待ちの停車間等に襲撃される。) 

● 自宅門前は、帰宅時に、車両を必ず停止させ、且つ、開門するまでは車を動かすことができないため、この犯罪に遭いやすい最も危険な場所である。
● 犯罪成功率が非常に高く、リロングウェ市内では警備体制の強固な富裕層宅も多数被害を受けている。

●予防策

大原則

大原則1.警備員に頼ることなく、自らが門前の不審者(車)及び、尾行車両を警戒し、発見することが最も重要(特に職場銀行等からの帰宅時
大原則2.警備員に門の開閉アクションを迅速に行わせる。門前で停止することがないように訓練することが重要(犯罪者は日頃からターゲットの動向を観察している。)

自らの防犯行動(最重要)

《自宅が交通量の少ない裏通り等に面している場合》
1.自宅に近接(100m程度)にした時点で、後方に車両がある場合は尾行車両と見なし、開門させることなく周辺を1周する。それでも車両がついてくる場合等は警察署に駆け込む。
理由:● 尾行車両による犯行の未然防止。特に複数の車両に前後をブロックされた場合は、回避不可能なため。
2.自宅に近接(100m程度)した時点で、後方に車両がないことを確認した場合は、速度を極端に落とす。(時速20Km以下)
理由:● 自宅門前周辺の不審者(車)を発見する為の時間の余裕を獲得する。
● 警備員が、住人からの合図により、住人の車両の接近を確認し、開門するまでの時間の余裕を得られる。(確実かつタイミングの良い開門動作が可能となる。)

《自宅が交通量の多い大通りに面している場合》
1.後方に車両がいない場合は、上述2.に同じ
2.後方に車両がいる場合は、努めて間隔を保ち速やかに入門する。(後述する物的準備が重要)
理由:● 尾行車両による犯行の未然防止。特に複数の車両に前後をブロックされた場合は、回避不可能なため。
3.自宅に近接(100m程度)した時点で、速度を極端に落とし後続車に追い越させるのも有効であるが、この場合前方をブロックされても、後方或いは、左右に進路変更(離脱)できるスペースがある場合に限る。
注意:● 相手が複数の車両の場合は、前後をブロックされる可能性があるので、その危険性を感じた場合は、速度を落とさず周辺を1周する。

《やむを得ず自宅門前にて開門を待つ場合》
1.道路上で外壁に平行に停車する。ゲート前では絶対に待たない。
2.ギアはロー又はドライブ(オートマ車)に入れたままにしておく。
理由:● 不審車(者)が近接した場合、速やかに前方(或いは後方)に発進することができる。(門に向けて停車した場合、相手が単独車両であっても簡単に後方をブロックされてしまう。)
● 視界が狭まることなく、門前周辺に潜んでいる犯罪者の接近を早期に察知することができる。

●予防策

《その他の処置》
※ 上述した防犯行動は、一例であり自宅周辺の道路状況、ゲートの構造等によっても対策は異なってきます。迷った場合は大使館の警備・領事班に相談を!!

 

物的準備

1.門前の照明を明るくする。
(不審者を早期発見できる、車両の接近を確認できる、車両の識別ができる。犯罪者にとって心理的に抑止力となるような明るい照明にする)
2.門前の障害物を除去する。
(門前に隠れ潜む不審者の発見を容易にする。)
3.警備員が外壁内から門外を監視できる小窓を設置
(警備員が、車両の接近を確認できることが重要)
4.ゲートアラームや無線機等を準備し、警備員に開門合図を伝達する手段を持つ。又は独自のクラクション合図等を準備し、警備員への開門合図を決める。

警備員教育

1.常時、門外を警戒・監視させ、特に家人の外出時は車両の接近を監視させる。
2.警備員が2名いる場合、門外に不審者(車)を発見したら、1人は門外に出て対応し、1人は内側から監視する。1名のみの場合は、なるべく門外に出ず小窓から対応する。
3.警備員は、家人から開門の指示を受けた場合は、小窓で車両の接近を確認した後、タイミングよく迅速に開門及び、閉門する。
4.警備員が1名しか配置されておらず、警備員が巡回や用便等で門周辺から遠ざかる場合には、この状況を住人に伝えるためのタオル等の目印を目立たないように準備させる。(帰宅時に、この目印を確認した住人は、周辺地域を一周し、再度進入を試みる。)
5.夕方には、防犯照明灯のスイッチを忘れずに入れさせる。(朝は同様に消灯させる)

●不審者(車)を発見したとき

 

1.警備員に開門の合図を出さない。(不審者が門前に潜んでいるのに警備員に開門の合図をすると、混乱が生じる。)
2.警備員に開門の指示を出すことなく、そのまま警察署に駆け込む。(この行動により、次回よりターゲットから外される可能性がある。)

●門前で襲われた時

 

1.抵抗しない。犯人の要求に素直に応じる。(抵抗すれば、必ず犯人から危害を加えられる)
2.犯人の顔を見ない。

 

 

3.絶対に自分でシートベルトを外さない。
(銃を取る行為に間違われる。自らシートベルトに手をかけて射殺された被害者もいる。)

 

その7 テロ・誘拐対策

 

● テロリストや誘拐犯は事前に綿密な調査を行いますので、その予兆がないか注意して生活します。また、普段からテロリストの「目的」、「能力」、「動向」やマラウイ人の対日感情の変化等にういて情報収集に努めます。
● 安全の3大原則が非常に重要です。目立たない」「行動を予知されない」「用心を怠らない

● 誘拐事件の対応ポイントは、事件発覚後に直ちに大使館に連絡する。また、情報の管理には特に気をつける。
● 誘拐事件の電話対応は、会話を必ず録音する。もしくは出来るだけ複数の人でメモを取ります。また、出来るだけ犯人に話をさせ、犯人の声の特徴など、出来る限り情報を収集します。
犯人のみが知り得る人質の個人情報や具体的証拠、人質の健康状態の提供を求め、相手が真に人質を取っている犯人かどうかを確認します。また、今後も長く交渉を続けなければならない相手であるとの前提のうえ、犯人を刺激せずに信頼関係の構築に努めます。犯人側の要求を確認して、次回の連絡方法や日時を確認します。

 

4.犯罪に遭った時


※マラウイにおいては英語及びチェワ語が公用語となっているため、英語にて以下の対応を行う。

大前提:生命の安全を第一に!!

  • 抵抗しない。犯人を刺激しない。
  • 金品の所在(棚・ポケット等)を教えて相手にとらせる。

(1)まず通報

警察:990/997
救急:998
消防:999
日本大使館:01-773-529
警備・領事班:0999-985-360
0888-286-361

  • 自宅の電話、携帯電話から通報
  • 近くのホテルや学校等の公共施設等に駆け込み、電話を借りて通報
  • 警察、病院等へ直接駆け込む

(2)通報内容

  • 自分の身元
  • 怪我等の有
  • いつ、どこで、何を盗られた、どのように盗られた
  • 犯人の特徴(武器・人数・逃走方向等)
  • 犯行に使われた車両の特徴(色・車種・ナンバー等)

(3)その他の処置

  • 警察署でポリスレポート(盗難証明書)を発行してもらう。(有料)
  • 旅券の盗難・焼失は速やかに大使館の警備・領事班へ連絡。
  • 旅券の新規発給に必要なもの(新規発給に約3週間程度かかります)
  • 警察署発行のポリスレポート(盗難証明書)
  • パスポートサイズの写真2枚
  • パスポートのコピー
  • 紛失一般(公用)旅券等届出書
  • 一般(公用)旅券発給申請書
  • 手数料(旅券の種類により異なる)
  • 戸籍(抄)謄本(原本)

(4)クレジットカード盗難時の主要カード会社の連絡先

●JCB
・JCB盗難受付デスク:+81-422-40-8122
●VISA
・Visaグローバル・カスタマー・アシスタンス・サービス:+1-303-967-1090
●MASTER
・グローバルサービス:+1-636-722-7111
●AMERICAN EXPRESS
・メンバーシップ・サービスセンター:+81-3-3220-6100

 

5.交通事故に遭った時

  • 故意にぶつけて相手に下車させ車両を強奪する犯罪も発生。
  • どちらの過失かを問わず、周囲の民衆が暴徒化し、暴行される可能性もあり。

大前提:負傷者の救護が第一

  • 負傷者がいる場合は、負傷者救護にあたること。ただし、周囲の安全が確保できない場合(周囲の暴徒化等)は、負傷者とともに一旦現場を離れ最寄りの警察署へ向かい、警察官の指示に従う。

(1)まずは「990/997」(警察)、「998」(救急)に通報

  • 安全のため、すぐに下車せず、まずは警察、救急に通報する。

(通じない場合は、知人等に連絡し、知人に通報してもらう。状況により現場へ応援に来てもらう。)

  • 電話が通じない、または周囲が暴徒化したり相手が暴力的な態度をとる場合は、状況により警察署まで自走する。

(2)負傷者救護と現場保存

  • 負傷状況の確認、病院への搬送支援
  • 現場保存(そこに車両等を停めて処置することが危険な場合は、安全な場所へ移動する。)  

(3)相手の確認、保険会社に連絡

  • 相手の氏名・連絡先・免許番号・事故原因等の記録・事故現場の撮影

6.怪我・病気のとき


(1)医療機関情報
医療施設は、政府系とその他に大別されます。政府系としては、リロングウェ、ブランタイヤ、ムズズ、ゾンバに中央病院(Central Hospital)があり、重症患者に対応しています。このほか、各県には県病院 (District Hospital)、各地区には保健医療センター(Health Center)があります。政府系施設はほとんど無料で治療が受けられるため、多くの患者が集まって混雑しています。その他の医療施設は小~中規模で有料ですが、衛生面、薬剤および機材の充実度から、邦人の利用に向いています。
当地では、医師、医療機器、医薬品が常に不足しており、邦人が期待するような医療を受けることはできません。重症時には速やかに国外へ緊急移送する必要があります。

 

リロングウェ


病院名

場所

電話

診療科目

備考

MASM Clinic Area 14

Area 14、

01-750-404

一般診療

X線撮影可
夜間不可

Adventist Health Centre

Area 14

01-771-543
0111-978-535

一般診療
眼科
歯科

眼科検査・眼鏡作成可
X線撮影可
入院可

ABC Clinic

Area 47

01-761-670
01-761-743

一般診療
小児科
産婦人科

入院可
X線撮影可
隣接施設でCT可

ZMK Medical Centre

Area 9

01-753-785
01-753-786
0999-455-786

一般診療

富裕層が対象
入院可
緊急移送経験豊富

Kamuzu Central
Hospital
(政府系)

Area 33

01-754-420
01-753-555
01-753-036

総合病院

ICU有
CT可
電話は不通

X線撮影 故障中

Daeyang Luke
Hospital

市北部M1外れ

01-711-395
01-711-398

一般診療
産婦人科

X線撮影可
CT可

Partners in Hope

市南部M1沿い

01-727-155
0111-739-469

一般診療
感染症

X線撮影可、入院可
時間外不可、要予約

St Gabriel’s Hospital

市西部のNamitete

01-274-213
01-205-922

一般診療
内科外科

消化管内視鏡検査可
X線撮影可

Family Dental
Clinic

Area 14

01-772-228
01-770-853

歯科

要予約
歯科救急は要相談

 

ブランタイヤ


Blantyre Adventist Hospital

Kabula Hill

01-832-913
01-820-399

総合病院
歯科

ICU・CT有
救急車有
歯科救急可

Queen Elizabeth Central Hospital
(政府系)

Kamuzu Hwy、  opp. NBS bank

01-874-333
01-877-333

総合病院
歯科

ICU・血液透析有
CT故障中
MRI有り
マラウイ最大の病院

Mwaiwathu Private Hospital

Chileka Rd、  next to bus station

01-822-999
01-833-012

総合病院

入院可
CTは故障しがち
ICU・血液透析有
隣接して眼科施設有

Beit Cure International Hospital

Chipatala、  Opp. QECH

01-871-900

整形外科
小児整外

通院リハビリ可
救急不可

Shalom Dental Service

Limbe
Ginnery
Blantyre

01-843-764
0997-076-030
01-832-256

歯科

歯科チェーン
歯科技工士有
Ginneryが最新

 

ムズズ


St. John’s Hospital

Jomo Kenyatta & Chimaliro Rd

01-332-299

一般診
小児科
歯科

救急随時受付

Mzuzu Central Hospital
(政府系)

South of Mzuzu University

01-333-998

総合病院

救急随時受付

※医療施設の固定電話はつながらないことが多く、携帯電話の番号はよく変更されます。

 

(2)救急車を呼ぶ場合
公共の救急車:998
公共の救急車を呼ぶことは可能ですが、確実性・緊急性に欠けるため、必要な際は民間の有料緊急搬送を利用してください。救急車といっても医療機器をほとんど装備していないことが一般的です。
・MASM EMS
Lilongwe        01-750-404、 0888-189-070 / 072
Blantyre         01-831-744 / 788、 0888-189-074 / 075
Mzuzu           0888-189-068 / 069

 

(3)国外への緊急移送
当地の医療事情を考慮すると、重症時には国外へ緊急移送する必要がありますが、まず現地医師の診察を受けることが必要になります。現地の医師が必要と判断した場合は、南アフリカ共和国へ移送されることが一般的です。緊急移送には高額の費用が必要になるので、海外旅行保険などによる支払い保証がないと移送を拒否されます。保険会社やその提携移送会社が移送のサポートをしてくれますので、海外旅行保険には必ず加入してください。


 

 


Ⅲ.在 留 邦 人 用 緊 急 事 態 対 処 マ ニ ュ ア ル

 

 

平成28年1月1日
在マラウイ日本国大使館

緊急事態対処マニュアル

 

当国において「内乱」「クーデター」「大規模な暴動」等の緊急事態が発生した際,大使館は全力をあげてその対応に当たりますが,在留邦人の皆様におかれましても,安全対策に万全を期して頂くことをお願いします。
そこで,大使館として緊急事態が起きた際に皆様が迅速に対応できるよう,平素の心構えと必要な準備についてのマニュアルを参考までにお配りします。

 

1.平素の心構えと準備

 

(1)連絡体制の整備
・3ヶ月以上滞在する場合は在留届を提出して頂く必要があります。また,転居
等により連絡先が変更になった場合及びマラウイでの生活を終え出国する際は,必ず変更届または帰国届を提出してください。なお,ORRnetで在留届を提出された方は,引き続きインターネットから各種変更手続きを行ってください。 3ヶ月未満の短期滞在に関しましては,【たびレジ】の登録をお勧めしております。
・所属先や家族間でも緊急時の連絡方法を決めておき,平素よりお互いの所在
を把握しておくことが重要です。
・緊急事態が発生した際には,大使館から「電話」「Eメール」「SMS」で情報提供等を行いますが,「電話」「Eメール」「SMS」が不通になった際には,大使館ホームページ上に治安情報を掲載致しますので,逐次確認してください(http://www.mw.emb-japan.go.jp)。
・大使館からの連絡は在留届に従い各世帯の代表宛に行いますので,各世帯において情報の共有をお願いします。

 

(2)一時避難場所及び緊急時避難先
・緊急事態発生の際には,常に周囲の状況に注意し,可能な限り情報を収集し,危険な場所に近づかないようにして下さい。事態が深刻になった際の一時避難場所(連絡が取れる場所が望ましい)は,どこにするか予め検討しておくことが必要です。
・大使館は,緊急事態に際しての避難場所として,第一に大使館事務所及び第二に大使公邸を想定しておりますが,事態の状況により他の場所を指定することがあります。

 

 

(3)緊急事態時における携行品,非常用物資の準備
・「旅券」,「現金」等の必要なものは,直ぐに持ち出せるよう準備してください。
・緊急時には一定期間自宅待機をお願いすることがありますので,「食料」,「医薬品」,「燃料」等,一週間分程度の備蓄品を非常用として準備しておいてください。
・緊急時に備えて準備しておく【緊急事に備えてのチェックリスト】は,別紙を参照してください。

 

2.緊急事態発生時の行動

 

(1)心構え
緊急事態の発生又はその恐れがある場合には,大使館は皆様の安全に万全を期すため,「情報収集」,「情勢判断」及び「その対策」を行います。また,必要な情報は随時,「電話」,「Eメール」,「SMS」を通じて在留邦人の皆様に連絡します。緊急時には情報が錯綜しますので,平静を保ち流言飛語に惑わされたりすることがないよう注意してください。

 

(2)情勢の把握
大使館からの連絡は「電話」,「Eメール」,「SMS」により行いますが,これらが不通の際は,「大使館ホームページ」を逐次確認してください。

 

(3)大使館への連絡
・自宅周辺で異常事態を把握した場合には,大使館へ連絡してください。情報を共有し,情勢を検討する上で貴重な情報となります。
・自分や自分の家族,又は他の邦人の「生命」,「身体」,「財産」に危害が及
び,又は及ぶ恐れがあるときは,迅速にその状況を大使館へ連絡してください。

 

(4)国外への退避
・大使館が「退避勧告」を発出した際には,一般商用便が運行している間はそ
れを利用し,可能な限り早急に国外へ退避してください。その際は,必ず事前もしくは事後(可能な限り事前に)に大使館(退避先在外公館または外務省も可)への連絡をお願いします。一般商用便の運行がなくなった場合や満席で予約が取れない場合等は,その他の方法(チャーター便の手配,陸路による脱出等)による国外退避が必要となりますので,大使館との連絡を緊密に保つよう心掛けてください。
・事態が切迫した場合には,大使館から退避又は避難のための集合を呼び掛けます。その際には,上記1.(2)で指定した緊急時避難先に集合して下さい。避難先で待機する必要が生じることも想定されますので,可能な限り上記1.(3)の非常用物資を持参するようお願いします。また緊急時には自分及び家族の「生命」,「身体」の安全を第一に考え,その他の携行荷物は必要最小限にするようお願いします。

 

以上

 

 

 

                       別紙:緊急事態に備えてのチェックリスト

  • 安全のための必需品(全て持っていますか?)

□非常食(米、調味料、水、缶詰類、インスタント食品)
□自動車(良い整備状態の維持、燃料はタンク半分以上を保持)
□生活必需品の備蓄(乾電池、トイレットペーパー等)
□衣類関係(長袖、長ズボン、履物は靴底の厚い頑丈なもの)
□連絡手段(携帯電話は緊急事態時、使用できない可能性が高い)
□救急医薬品(常備薬、外傷薬、消毒用石鹸、絆創膏等)
□懐中電灯、ローソク、マッチ、ライター、缶切り、ナイフ、割り箸
□パスポート(写真面、査証面の写し)
□クレジットカード紛失時の連絡先、その他必要書類のコピー
□緊急時の連絡先リスト(財布等に携行する)
□国外・国内退避時の非常持ち出し品リスト及び退避先リスト
最低限7日分準備する!!

  • 用意した方がいい物

□短波ラジオ(電池仕様のもの)NHKラジオワールドを受信
15290kHz(10:00~12:00),11945-15130kHz(19:00~23:00)
□FAX、Eメールアドレス(hotmailやyahoo)
(大使館から防犯情報等のお知らせメールを配信します。)

  • 忘れないで下さい!

□日本の親族との定期連絡
□各種保険(生命保険、車両保険等)の加入・更新
□外務省渡航情報(マラウイ)のチェック                           
(インターネット:http://www.mofa.go.jp/anzen/
□長期間マラウイや自宅を離れる際の大使館への通報
□在留届と出国届(マラウイ国内での住所や電話番号の変更があった時も、必ず大使館に連絡して下さい。)
□パニックボタン等の警備機器の確認(設置場所、機能点検等)
□旅券の残存有効期間(6ヶ月以上)の確認、所持人記入欄の記載事項(特に血液型)の確認、イエローカードは旅券とともに所持。
□現金(米ドル、ユーロ、マラウイクワチャ)クレジットカード等

 

 

 

Ⅳ.結 語


昨今の海外での治安・社会情勢は急激に変化しており、その分野の専門家であったとしても、予想出来ないことがあります。予想出来ないからこそ、万が一に備え、可能な範囲で安全対策に係わる準備をしておく必要があります。
この「安全の手引き」を一読して頂き、在留邦人の皆様がマラウイでの安全対策により興味・関心を持って頂ければ幸いです。最終的に自分の身は自分で守らなくてはなりません。自宅あるいは職場で、皆様が実際の生活に照らし合わせて、安全対策のシミュレーションを行い、その上でオリジナルの「安全の手引き」を作成し準備することが出来れば、皆様が被害に遭う確率は、もっと低くなります。

 

 

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