海外安全対策情報 平成25年度第4四半期(1月~3月)
1 社会・治安情勢
(1)テロや内戦はありませんが、侵入強盗事件・路上強盗事件・カージャック事件が頻発して発生しています。また、本年5月20日にマラウイでは国内総選挙(大統領、国会議員、地方議員)が実施されます。現在までの選挙関連の騒動は以下のとおりになります。
(ア)3月16日(日)、与党PPがマラウイ南部地域のチョロにて開催した集会において、野党DPPのムタリカ党首を批判したことから、出席していた大統領等に向けて若者(DPP支持者と思われる)が投石を開始。大統領が去った後に若者と警察の間で小規模な暴動に発展。警察が催涙ガスを使用して鎮圧する中で警官が若者1名を射殺。その行為に怒った集団が警官1名を近くの住居に追い詰め、撲殺しました。(若者が先に警察へ刃物で斬りかかったとの情報もあり)
(イ)3月17日夕方,南部ブランタイヤのサンバード・マウント・ソチ・ホテルにあるビジネスセンターにおいて、ベン・ピリ氏(ムタリカDPP党首の秘書官。但し,選挙運動局長と報じるメディアもあり。)はマウリディ与党PP幹事長代理と歓談した後、PP党員の率いる15名のグループに襲撃され、ブランタイヤの病院に収容されました(命にかかわる怪我には至らなかった)。なお,ダウシDPP広報部長もその場に居合わせ、暴行を受けた模様(注:オンラインニュースソースによれば、ピリ氏他DPP関係者2名には、16日のチョロでのDPP支持者による暴力を計画した容疑がかけられているとの情報です)。
(ウ)3月18日早朝には北部地域のムズズにおいて、野党DPPの車両がPPとみられるグループから襲撃され、車両が放火されました。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)邦人被害事案
(ア)2月20日、リロングウェ市エリア3の邦人企業の事務所(ホテル敷地内)に拳銃を所持した4人組の強盗が押し入り、銀行から引き下ろしたばかりの現金(6,000米ドル分のマラウイ・クワチャ)が強奪される事件が発生しました。スタンダード銀行より、邦人企業のナショナルスタッフ2名が現金を引き下ろしましたが、銀行から事務所までの帰路を尾行されており、事務所へ戻った瞬間を狙われました。
(2)邦人以外の被害事案
(ア)1月6日午後6時頃、リロングウェ市の日本大使館前のラウンドアバウト付近にて、故障した車両が道路脇に駐車し、運転手が外に出て車の状況を確認していたところ、2人組みの強盗に襲われ、現金や携帯電話等を盗まれました。
(イ)2月9日早朝(3時頃)リロングウェ市エリア10の米国大使館職員の住居(一軒家)に10~15名の武装強盗団が侵入する事案が発生致しました。同館員の住居はダンボ(未開発の湿地)に面しており、犯人達はそのダンボ側の壁に設置していたレーザーブレードワイヤーを切断して侵入しました。また、犯人達はマスクで顔を隠し、アサルトライフル銃やパンガ(ナタ)、つるはし等で武装しており、警備員を武器で脅し縛り上げて住居を制圧しました。幸いにして米館員は休暇で外出しており不在でしたが、警報機アラームをセットしておらず、強盗の侵入を早期に通報することが出来ませんでした。犯人達は住居制圧後に同住居の窓を武器でこじ開けて侵入し、室内を物色後に多数の電子機器と現金を盗んでそのまま逃走しました。
(ウ)2月13日、リロングウェ市にて国連職員4名が乗車する車両が交差点を走行中(Presidential Way)に強盗に襲われる被害に遭いました。車両のドアをロックしておらず、交差点付近にいた強盗にドアを開けられてしまいました。
(エ)2月16日深夜1時頃にリロングウェ市エリア10の住居に20人の強盗団が侵入し、住人を縛り上げ、ラックトップ、携帯電話、現金を強奪する事件が発生しました。その日の日中に警報機を住居へ設置したばかりでしたが、警報機は電話回線に接続されておらず、アラームを通報することは出来ませんでした。
(オ)2月18日午後8時頃、ブランタイヤのスーパーPeoplesにて買い物を済ませた男性が、車両(ピックアップトラックToyota Hilux)への乗車寸前に3人の強盗に襲われました。犯人は拳銃を所持しており、車の鍵を要求し、そのまま車両を強奪して逃走しました。(ピックアップトラックの需要が高まっており、同車種が狙われている可能性があります)
3 テロ・爆弾事件発生状況
テロ・爆弾事件は発生していません。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
誘拐・脅迫事件の発生情報はありません。
5 日本企業の安全に関する諸問題
対日感情は良好であるため、現時点では日本企業であることを理由に問題となる情報はありません。
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